「春のフルーツ献立/6つの味でヴァラエティ豊かに」 (写真は・・) ・ジャマイカ風スパイスライス ・白花豆のキウィドレッシング ・すももとキュウリのマリネ ・びわのオードブル ・ざくろかん * 1997年にマクロビオティックに出会って以来、2 006年まで約9年間、このマクロビオティックの食事 法をなかば盲目的に信じてしまっていたことをやや後悔 すると同時に、それほどわるい9年間ではなかったかな、 とも思える。 たしかに菜食を始めたいと思っている「初心者」には マクロビオティックは「理論」がシンプルなだけにとっ つきやすい。「菜食入門」としてはなかなかまぁまぁ、 いい考え方だとは思う。 マクロビオティックにもいろいろな種類(派閥?)が あるが、クシ系はいいとしてもリマ系は、どうかな、と 思う。塩、みそ、しょうゆをメインにした味付けには、 どうしてもあきてしまうし、塩分もとりすぎ。なたね油 もごま油も、あの料理法では使いすぎだ。 そして、言わずもがな「玄米信仰」である。もちろん ボクはいまでも玄米は好きだが、夏場に玄米を毎日食べ ることはなくなった。夏も冬も一年を通して精米機で三 分搗きにして炊いている。玄米は消化に重いことが経験 でわかってきたから。 酵素の大切さも言ってない。フルーツ・モーニング( フルモニ)で有名になったナチュラル・ハイジーンでは 「朝はフルーツだけ」にすることによって、酵素を体内 に効率的に摂取できることをうたっている。ウチも20 07年後半から「朝はフルーツだけ」にすることが多く、 実際、酵素が多く体内に入ることによって、からだが軽 くなった。食後のフルーツは吸収率が極端にわるいので、 ウチでは食前のフルーツと決めている。 <アーユルヴェーダ> アーユルヴェーダではヒトの体質を三種に分けて考え る。その三種の体質とはヴァータ(風)、ピッタ(火)、 カパ(土)。ヒトは誰しもこの三種の体質のすべての性 質をあわせもっているが、中でも特に強い性質は個々人 によって異なる。ちなみにボクはヴァータかなと思って いたが、アンケート結果によればカパ・ピッタだった。 (じゃっかんカパが多かった) アーユルヴェーダでは、そのヒトの体質によって味付 けを変えていく。辛味、甘味、酸味、苦味、渋味、塩辛 味、これら6種の味のバランスによってヒトは満足する という。そう、満腹よりも満足、これがねらいなのだ。 使われるスパイスもやさしいものが多い。なんとチリ はなく、クミン、ターメリック、コリアンダーなどおな じみのスパイスの他に、しょうが、青しそ、さんしょう など和風スパイスも登場する。 当初、ボクはアーユルヴェーダはインド人が考えた食 事法の理論なのだから、日本発祥の(桜沢先生の)マク ロビオティックよりいいものとは想像できなかった。日 本人には日本の理論(マクロビオティック)が合うに決 まっている、と信じていた。 しかし、アーユルヴェーダはことのほか寛大・寛容だ った。すなわちマクロビオティックで言っていることを もその理論の中に包括していたのだ。だからアーユルヴ ェーダの和風料理もあり、イタリアンも、西海岸風も、 中華もなんでもござれ、しかも基本的には菜食で、これ らすべての料理を提案してくれている。 * 人間はぜいたくになってしまった。原始時代、牛肉を 毎日食べることは「人類の夢」だったろう。しかし現代 ではマックあり、牛丼あり・・しかも安い! 最大の贅 沢食である「牛肉」がもっとも庶民的な味になり下がっ た次にはなにが待っているのだろうか。 「牛丼」「ハンバーガー」「とんかつ」「フライドチキ ン」「ステーキ」・・これらに食べあきてしまったあな た!とびきり上等な「野菜料理」はいかが?これが、現 代における本当の「ぜいたく食」だと氣づき始めたヒト も多い。中谷美紀、エミリー・デシャネル、吉本多香美、 サンプラザ中野、森山直太朗、ジュリア・ロバーツ、 ブラッド・ピットももちろん「菜食」だ。 菜食を選んだら「マクロビオティック」へ行くのか「 アーユルヴェーダ」へ行くのかはあなた次第だ。しかし 一度でも「やさしいスパイス料理」の絶妙な「味」を体 感したら、あなたが「南インド料理」のおいしさに出会 う日はそう遠くないだろう。