<遅れて生まれてきた原始人のぼく>

last update 4 September 2020 in Bali



 つまり敏感すぎるんですね。ほーしゃのーに。

 化学物質過敏症と言い換えることもできます。

 ざっと計算したところ、東京に住んでいるみなさんに比べ
て1/百万ほどの、いわゆる「微量」をちょっと鼻から呼吸
しただけでぼくの心臓は鼓動が重く、強く(はっきりと生命
力を失いながら)速くなっていきます。

 そうなってしまったら、塩水(ぬるま湯)で鼻うがいし、
シャワーを浴びてから、スピルリナ(グリーンなもの)、生
姜、みかん、ときにバナナも食べます。するとだいぶ落ち着
いてきます。


・ほーしゃのーにはパウダーとガスがある!

 当たり前と言えば当たり前ですね。

 しかしこの違いがまるで見えているかのように、心臓の鼓
動の変化を通して感じられることがわかりました。

 どちらかと言えばこわいのはパウダーです。
 東京から送ってもらったふとんや服に含まれています。

*

 丹念に直子さんがバケツで手洗いしてくれたバリで買った
(つまり微量な汚染と思っていた)ぼくの10枚以上の服や
短パンはほぼ全滅でした。ほーしゃのーは洗ってもなかなか
とれません!

 ただし、薄い生地なら望みがあります。薄い化学繊維の短
パンならさらに望みがあります。5回から10回、バケツの
水を変えればパウダーはほとんど落ちてくれます。ただし汚
染が少なければです。

*

 ある日、丹念に手洗いしたシャツを、内心(汚染が取りき
れてないかもしれない・・)と思いつつ、風にあてて三時間
ほど干していました。するとぼくの心臓も肺も調子がだんだ
んわるくなってきてしまい、もしかして!と思ったときには、
ぼくの大事にしていた綿の短パンもだめにしてしまいました。
つまりほーしゃのーは移るのです!

*

・ぼくのからだからなのか?放射性ガスが出ている?

 体内にたまったほーしゃのーは汗で出すのが一番とどこか
で読んだので、大きなたらいに41度くらいのお湯をためて
汗をタラタラかきからだを温めてから寝るようにしていまし
た。バリ(テガラランよりさらに北)の8月は一年の内でも
っとも寒い時期なのでホットシャワーによるお湯にはずいぶ
ん助けられました。

 テラスにある寝袋に入ると、夜中に呼吸が苦しくなって起
きました。まるで呼吸ひばくしたかのよう。それでもパウダ
ーによる呼吸ひばくよりはまし。考えに考えて、あぁ、ぼく
の体内から放射性ガスが出ていて寝袋内部に徐々にたまりそ
れを呼吸していたんだ、と推定しました。推定ではあります
がぼくの心臓の鼓動感覚から言ってぴったりだと思います。

 数日後、この推定が当たっていることがわかりました。晴
れた日に(最近は8割は晴れます)もちろん寝袋を干します。
するとありがたいことに放射性ガスは日光のパワーで空気中
へ飛んでいきます。おかげで夜、眠ることができます。

*

・スマホの充電中に静電気によってパウダーがスマホの画面
にはりつく。

 その日、スマホの充電後、布で画面をふきとっただけで呼
吸ひばくし、そのときに着ていたシャツも短パンもすぐにバ
ケツにつけました。あぁ・・

*

 五日後、9歳の次男に算数を英語で午前中に散歩しながら
教えました。なるべく風上にぼくはいるようにしていました
が、何度も風向きが変わったため、彼の服からパウダーをぼ
くの服がもらってしまいました。彼と別れたあとの心臓の鼓
動からもわかりました。

 午後も算数を教える予定にしていたので、ぼくはシャツを
外に干し、スマホの充電を始めました。

 やがて夜になり、シャワーを浴びて、寝袋の上でからだを
三時間ほど十分に冷まし、PCの自動シャットダウンソフト
でタイマーをかけて、好きなスタン・ゲッツを聴きながら眠
りました。

 夜中の12時過ぎ、ぼくは悪夢で目覚めました。呼吸ひば
くしたようです。ぼくは考えました。夜中に?なぜ?

 答えはスマホでした。充電が終わり、PCがシャットダウ
ンしたあとに、パウダーを吸着していた静電気がなくなりま
すよね?なので、パウダーがゆっくりと空気中へリリースさ
れ、ぼくの鼻にゆっくりと入ってきていたのです。

 枕元の近くには大事な(切り札)シャツもタオルもあった
ので、明日からこれを洗わなきゃならない、と思いました。
夜中は寒いので頭だけ洗い、シャツは着れると判断し、夜中
にみかんやグリーンや生姜を食べ、鼓動を少しでも落ち着か
せ、朝まで薄い眠りでもなんとか眠れました。


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