<なにもかも余裕だ>

last update 11 September 2020 in Bali




つい一時間前、いつものように呼吸ひばくし、心臓の鼓動は
重く、はやく、しかし生命力を失いながら、どきどきとなっ
ていたばかりなのに、いま、こうしてたらいにお湯をたっぷ
りためて(ガス、ありがたい)腰湯していると氣分がよくな
ってきて心臓の鼓動も落ち着いてくると、ふと、なにもかも
余裕なんだ、という思いがブレイン(脳)の中にやってきた
のです。

ぼくは自分の心境に一瞬おどろき、たじろぎました。えっ?
ぼく一時間前まで命があぶなかったんじゃないの?と自分の
脳に問いました。脳は、そうだね、まぁ、たしかに、と軽く
答えてくれたのみ。勝手なもんです。

一方、あたたかいお湯に浸っていると(たらいなのでときど
き足し湯をします。宿の人、ガスのタブンを替えてくれてあ
りがとう)、からだの方は危機を脱したと判断したようで、
呼吸もずいぶんゆったりとしてきて、鼓動も落ち着いてきて
います。ぼくは思います。うーむ、あのくらいの量の呼吸ひ
ばくなら大丈夫なのかしら。でも放っておいたらわずか20
分後にはたいへんなことになるからやはりこのたらいのお風
呂に入るしかなかったよな、と。


「ブレイン(脳)は勝手なもん」

なのです。ちょっとからだが落ち着いてくると「なにもかも
余裕なんだ、へへへ」もしくは「あぁ、ひまだなぁ、なにか
おもしろいことないかな」とかその他、ちょっとここでは書
けない大人な世界のことを思ったり、反対に子供みたいに、
自分のもも(腿)や足を見て「かわいい」と思ったり、とに
かくご存知の通り、思考はかたときも止まりません。

ぜいたくなのです、ブレイン(脳)は。食べ物や酸素や水を
要求し、それらのエネルギーをおどろくほど消費します。(
肉体と同等か)そしてここがポイントなのですが消費し続け
ていないと、生きていることにならないので、ある一定量の
エネルギー摂取と、それを消費するなにか(学習、遊び、趣
味、会話、ネット、映画、読書、ゲーム、カネ儲け、カネの
心配、なんでもいい)を常に要求します。(この部分は以前
読んだ養老孟(たけし)さんの受け売りです)

一方、からだの方はぜいたくではあるけれどもブレインほど
ではなくて、なんというか、からだが死なないように、つま
り生き抜くためのプログラミングがすべてDNAに仕込んで
あるのがわかります。それが今回はじめて感じられました。

たとえばぼくのような化学物質過敏症の人ならば、化学物質
を鼻から吸い込めば、肺胞から血液、そして心臓へ化学物質
がいくので、鼓動をどきどきさせて危険信号を脳へ送ります。
バリ人男性が好きな香水や、バリ人女性が好きな(CMパワー
によって惰性で購入してるだけ?)床そうじ洗剤の強烈な!
?においにも反応します。


呼吸ひばくしてしまったときは、鼻うがいし(ぬるま湯+塩
)(水でもできるようになった)、シャワーを浴び(お風呂
ならもっと良い)、みかん、生姜、スピルリナ(淡水で育つ
グリーン)(もしくは海草)はっぱの野菜(ケールなど)、
エネルギーのあるバナナなどを食べて、そこに新鮮な空気が
そよ風にのって運ばれていれば深呼吸するとおどろくほどか
らだは満足します。

これが夜更けすぎであれば、疲労から眠氣もきますから、そ
よ風にのってくる酸素をしっかり呼吸しながら眠ることがで
きます。実際にこれも体験しました。


つまり、まとめると、ぼくは「ぼくのブレイン(脳)」はも
ちろんのこと、ぼくのからだも、ぼくの理性(理性とはなん
でしょうか?脳にあるのか?)では、両方ともコントロール
は80%はできない、ということがわかったのです。

それでもぼくの脳(理性)は、もう一方の暴れん坊の脳があ
らぬ方向へ行かぬよう、人間らしく、社会のルールを守って
コントロールしています。しかしぼくの感覚ではわずか20
%だけです。それしかコントロールできない。

なぜならば思考は勝手にあらぬ方向へ行ってしまうし、
からだは、死ぬまで精一杯生きるだけが使命(mission)なの
です。にんげんも動物なんです、当たり前だけどね。

思考が勝手にあらぬ方向へ行ってしまうのは、約15年前に
聴いた松岡正剛さんの講座によれば(いまは常識なのでしょ
うか)人間の脳は爬虫類の脳に幾重にも脳が重なり、最後に
おでこが出ていますよね!?その部分、想像し創造できる脳
が、にんげんをにんげんたらしめている。つまり地球の生命
の歴史45億年を我々の脳の構造が持っているからなんです。


「にんげんにとってもっとも崇高な感情である愛情」

なぜならば愛情は長期に渡って母子や男女の間に育まれます。
決して依存であってはならない!信頼関係を築くことがいち
ばん大事だよね!なに?崩れそう?修復、修復。メンテナン
スが大事。花束を買って、夫が妻に謝る。それだけだよ。(
結婚前に牧師から習った)

ところで、愛情よりもやや動物的なのが「愛」(直球だから
ね)それでも崇高だと思います。しかし「恋愛」(好きだよ
!このことばも)となると、もう、いつするか、みたいにな
っちゃうよね。ほらね、もう「愛」なのか「好き」なのか「
からだ」なのか、さっぱりわからなくなっちゃうでしょ。そ
れは爬虫類の脳も大いに関係しているから。はずかしがるこ
ともない。ただ、いまふうの性の消費はぼくは好きではあり
ません。きっぱり。

知ってほしいな。男女の愛。夫婦の愛情。パートナーとの信
頼関係って、なみだが出るほど感謝できる日がくるんだぜ。


「けがをするのも当たり前」

話を戻しますね。

いっぽう、化学物質過敏症でない人の方が多いので、その人
たちはどうか、というと、なにもかも余裕で生きていますか
ら、いろいろ注意ができません。なので、バイクのタイアが
ちょっとした溝に落ちてけがをしたり、包丁で指を切ったり、
茶碗を落として割ったりします。もちろん化学物質過敏症の
人は焦って鼻うがいとかするので、こちらも事故は多いです。
なのでみなけがは多いはず。なのでよほど注意してないとネ、
ということです。


「感謝なんか90%の人はしてないでしょう」

ぼくもそうでした。口で感謝している、と言っていただけだ
ったんです。(知らなかったのです。いえ、いまでもわかっ
てないのかも。人生、一生、修行だね、ぼくは音楽。)

今回ぼくが人生最大の危機、つまりたいへんな化学物質過敏
症+心室性期外収縮=鼓動が重く、はやく、しかしはっきり
と生命力を失いながら、よりはやくなる、放っておくと取り
返しのつかない発作となり命すらあぶない、という経験をし
て、そのほかにも二回、命の危機(寒さ、床用洗剤)を経験
して、直子さんや母や直子さんのお父さんやかけがえのない
友人たちや、いえいえ、スピルリナを教えてくれたClemや、
生姜、みかん!、バナナ、水(Balian)、いえいえ、そよ風に
のってくる空気、酸素、Sarmikaが育てたcottonで、それを
バリ人がはた織りでパッタン、パッタン織ってくれたこのシ
ャツやAbove the cloudのピンクのシャツ(においがつきに
くい!)やこの鉄を中の構造に使い、石油から化学によって
つくられた防水のベッドやダウンの入った八千円もする寝袋
(CONSINA)や、この宿に泊まっていい、と言ってくれたIbu 
Ninikや、jogloを建てる仕事をしている賢いPak Madeに感謝
しています!が、ほんとうに感謝しているのか?と「なにも
かも余裕だ」とわずかながらでも考える勝手なぼくの脳にも
う一度聞いてみたい!

ぼくはurab(野菜料理)とたまご(放し飼い、えさは化学物
質でないにわとり)をいま食べて、手をあわせて、目を閉じ
て「ありがとう」と、これも毎日、自然にできるように、そ
う、謙虚なぼくに帰ってきたのだけど、それでもこれを
keepするのだ、と思ってもはたしてできるのか?なのでバリ
・ヒンズーのような日常生活すら営むのがたいへんなほどの
数の儀式(一年の三分の一は儀式)が必要なのもいまはよく
わかる。

やはりぼくはジャズ理論書を片手にピアノを弾き、譜面を書
き、録音し、いままで通り、piano lesson Ubud (Studio 
spoon Bali)のwebsiteにアップ(発表)することと、即興演
奏を英語で教えるクラスをNyuh Kuningで行うのと(202
1年8月まで)、さらにwebcamを天井につけるか三脚につけ
てネット(Google)でlessonを続けることがぼくにとっての
感謝の儀式だと思っている。

みなさん、ありがとうございます。
心から(ほんとうに)感謝できるように、いま、なったので
す。

命の危機を三度、乗り越えることによって、ようやく気づい
たのです。だからいま置かれている状況も必然だったと考え
ています。

ほかならぬ直子さんと一日に二度(合計10分ほど)会話で
きるのが新鮮です。新鮮さが帰ってきたのです。

(なみだがこぼれそうなほどの感情が湧き出てくることもあ
りました。伝え合ったんだよ!)ありがとう!



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